2009/05/31

モギケン先生が阿漕な商売に手を染めているらしい

ちょうど去年の今頃「超絶馬鹿番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」」というエントリで「脳科学者」茂木健一郎氏(以後「モギケン先生」)のトホホな言動をネタにしたことがありましたが、その後モギケン先生ってば阿漕な商売に手を染めた模様です。出典は「週刊金曜日」の2009/5/29(752)号の41ページ、トンデモな本を紹介する書評「読み方注意」のコーナー。モギケン先生の新著?である「化粧する脳」を取り上げて「科学者の肩書きをこんなふうに利用するな」とタイトルを付けてます。評者は北原みのり氏。週刊金曜日っていうと「自称愛国者」の皆さんから「反日」だの「売国」だのというレッテルを貼られまくっていることで名高い雑誌で(これは誇って良いことだと思いますけど)惜しむらくはアレな部分も色々あるのですが(山口二郎なんて民主党盲従分子が連載コラムを持ってるとか)、こういう視点が提示される点は貴重だと思います。

書評の出だしときたら茂木健一郎さん。もしかしたら仕事を断れない人?です。初っぱなからKOパンチですね。その後もどんどん行きます(以後、強調はつねお)。

なぜ女は化粧するのか、化粧する行為は脳科学的にどう説明できるのか、というようなことがテーマなのかなとは思うのだけれど、小津安二郎の映画話が唐突に登場したり、古事記が意味深に語られたり、かと思えばオバサンが「女」ではない理由とかがだらだら綴られたりと、いったい、どんな研究をして何が解明されているのか、最後までわからない。本当に研究してるの?

思いつきでテキトーなことを口走るモギケン先生絶好調です。そんなん本に垂れ流すなよ、と思って読み進めると、種明かしが書いてありました。

我慢して読んでいって最後に、謎が解けた。あとがきに書いてあった。茂木氏は化粧品会社のカネボウと共同研究をしたのだが、そもそもカネボウと結びついたのは電通の社員に紹介されたからで、そして実際に中心になって研究しているのは恩蔵絢子さんという若い脳科学者であり、さらにこの本は和田京子さんというライターが茂木氏の話をまとめたものであるということ。後書き読まなきゃ電通とカネボウと茂木氏というお金のにおいのする本だなんて気づかないよ。さらに茂木氏が自分で書いてないだなんて、知らないで買っちゃったよ。森田健作にだまされた千葉県民の気分だよ。

あちゃあ。誠実さという点でいかがなものかとは思ってましたけど、ここまでやるのかモギケン先生。というか、ライターの和田さんはモギケン先生の垂れ流す口から出任せを真に受けちゃいけないと知らなかったのでしょうか?本を構成するならもっとがんばって欲しいところです。……途中で愛想が尽きて投げやりになったり、もしかすると精一杯がんばった結果がコレなのかもわかりませんが。

「これまで、化粧というものの真芯をとらえたような研究って、案外なかったんですよね」と、茂木氏は本書最後にカネボウ社員との座談会(この座談会も仲良しクラブの内輪話的)で言っているのだが、本当ですか?自分の目に入らないものを「なかったこと」にしているだけじゃないの?「化粧」は常にジェンダーの大きな研究テーマだったし、さまざまな分野で研究されてきたのではなかったの?というか、この本で「真芯」を捉えたなんて、笑わせてくれるな。

「化粧」に脳科学からアプローチする研究が世界初というならまだしも「化粧というものを真芯にとらえたような研究」が「なかった」とまで言っちゃうとは……さすがモギケン先生、博覧強記でいらっしゃいます(←もちろん嫌み)。

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